楽しい人生日記

雑感、時々カメラ

交換レンズ Lensbaby Trio 28 レビュー

先日新しいレンズ"Lensbaby Trio 28"を購入したので、レビューしたいと思います。
 

2016年12月9日に、ケンコー・トキナーから発売されました。3万円ほどのお手頃価格。
一つのレンズで3種類の光学的描写効果を切り替えて使うことが出来る変わり玉です。
それぞれの光学効果にSweet、Twist、Velvetという名前が付けられており、
・Sweetは周辺に向かって流れるようなボケ
・Twistは背景がぐるぐると渦巻くようなボケ
・Velvetは柔らかいボケとソフトフォーカス
となっています。(ケンコー・トキナーのHPを参考にしています。)

 

単焦点かつ単F値のレンズで、
焦点距離は28mm固定。
F値も3.5で固定。

電子接点は無くAFの使用は出来ませんが、α7Sで運用すればピーキング機能や背面パネルでの拡大表示機能があるので無問題。

 

 

◆ 外観 ◆

パッケージはこの通り。サイズは95mm×100mm×55mm. 

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α7Sを母艦にしているのでSONY Emount用を買いました。他に富士フィルムXmount用とマイクロフォーサーズ用があります。

 

 

レンズ外観。シルバーの鏡筒。レトロな雰囲気が好みです。

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正面顔。

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フロントキャップを外すと、特徴的な三つ目が現れます。

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フォーカス指標。フィート表記とメートル表記あり。フォーカスリングの回し心地は重すぎず軽すぎず、スティックスリップも無く、かなり使いやすいものだと思われます。

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Sweet, Twist, Velvetはリングを回転させることで切り替えることが出来ます。

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その他、箱の中には取扱説明書と "SEE IN A NEW WAY"と書かれたステッカーが。あと小さな巾着袋も入っていました。

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◆ 光学・描写面 ◆


【チャート撮影】
フリーで取得できるチャートを使用して、描写の確認を行いました。
使用ボディ:SONY α7S
設定:Pモード
ISO:100
チャートとの距離:約360mm
比較機種:Canon EOS 6DCanon EF17-40 F4L USM

 

■全体の描写
・Sweet, Twist, Velvetのいずれも、同一ピント面上において周辺に向かうにしたがってボケます。
・Sweet, Twist, Velvetのいずれも、周辺の暗くなり方が目立ちます。Twistが最もその傾向が強く見られます。次点でSweet、Velvetの順番です。
・Twistだけでなく、Velvetもぐるぐるボケの傾向が見えます。

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■中心から約3割の描写
・Sweetは中央から約1.5割ずれた時点でボケ始めます。次点でVelvet、Twistという順番でしょうか。
・Velvetのソフトフォーカスらしさがよくわかります。ヴェールを2枚ほど通したような写り方。

 

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■最中心の描写
・中心部の描写が最も優れているのはSweet。Sweet>Twist≒Velvetという印象。SweetもCanon EF17-40には若干負けています。(3万円のレンズと10万円のレンズを比較してるんだから当然か。)

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■周辺の溶け方
・Sweetのとけ具合が強く、何が書いてあるのか全くわからない程。
・TwistよりもVelvetの方がぐるぐるして見えるのは気のせいでしょうか。
・やはり最も周辺の暗くなり方が強いのはTwistである様子。

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【ゴースト・フレア撮影】
強い光がレンズに入った場合の特性を確認しました。
使用ボディ:SONY α7S
設定:Aモード
ISO:100
 

■Sweet

・光源を中央やや下に配置した場合、緑色のゴースト発生(赤矢印)。また、フレアの切れ方がやや不自然。
・光源を画面外上部に配置したとき、一筋の強いゴーストが発生。
・光源を画面外下部に配置したとき、蝋燭の火のようなゴースト発生(赤矢印)。途切れ方に違和感があるのと、マゼンタ色の尾ひれがつく。

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■Twist
・光源を中央に置いたとき、中央下側に向かって線状のフレア。途切れ方に違和感。
・光源を画面外上部に置いたとき、一本の線状のゴースト発生。Sweetと同様。

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■Velvet
・光源を画面内に置いたとき、特徴的なフレアが発生。当レンズの特徴として謳われており、画作りに用いることのできるような面白い形状をしている。
・光源を画面外上部・下部に置いたとき、線状のゴーストが発生。SweetとTwistでは一筋だけだったが、光源の方向にもう一つあるように見える。(赤矢印)
・光源を画面外下部に置いた場合、蠟燭のようなゴースト発生。ゴーストの周りにマゼンタ色のフレア?のようなものが発生。

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線状のゴーストが角度によってかなり強く出るため、撮影の際には気を付けたいですね。

 

 

◆ 作例 ◆

・Sweetで撮影。周辺のボケの溶け具合が強烈。
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・Twistで撮影。周辺のぐるぐるが「これでもか」というほど出ています。ぐるぐるしすぎでは。使いどころの難しいモードです。
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・Velvetで撮影。特徴的なフレアを狙って出してみたものです。チャート撮影で見られた、周辺のぐるぐるボケはありません。フォーカス距離でボケの出方が変わるのかもしれません。輪線もなく、玉ボケが綺麗に出ています。

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・レンズのダイヤルをVelvetとTwistの間で止めて撮影することで、下のような多重露光のような描写を得ることが出来ます。正規の使い方ではなく周辺のケラレも起こりますが、面白い画が撮れます。

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◆まとめ◆
 3万円ほどの値段にしては、これ一本で3種類のボケ方で撮影することが出来、創作意欲を刺激される、色々楽しいレンズです。「パンフォーカスできれいな景色を撮る!」といった用途には使えませんが、特徴ある写真を撮りたいときに活躍します。28mmという焦点距離が絶妙で、主題を中央付近に置いたときに良い感じに周辺にボケ効果を表せます。

お勧めできるレンズです!対応するマウントのボディをお持ちの方は、是非お試しあれ。

www.kenko-tokina.co.jp